土地の評価について
狭小宅地について
狭小宅地については、建物の建設が可能か否かにより価値が大きく異なります。
家が建てられないほど小さい土地については、駐車場として賃貸する場合の収益性に基づく価値、隣接地から併合される期待性に基づく価値など、価値は相当低いはずです。
最近では、狭小宅地を専門とする建築家がいらっしゃって、条件によっては10坪程度でも家を建てていますから、家が建てられないか否かの判断は難しいのですが・・・
しかし、家が建てられる狭小宅地については、単価的にはもの凄く高い価格になります。地域的な土地相場が坪80万円とすると1割から2割程度高く、100万円を超えることもザラです。
普通、人が家を買うときには土地・建物の総額でソロバンを弾くのです。ローンが組めるかどうか、つまり買えるか買えないかの判断は総額に基づくのです。家を買う時に土地価格幾ら、建物価格幾らという計算はあまりしないのではないですか。
狭小宅地に3階建の分譲住宅を建設し、販売される総額は、地域的な総額での相場よりも絶対額は低くなります。同時に土地単価は割高になります。
分かり易く説明すると、A土地120㎡、2階建物100㎡程度の総額での相場が47,000千円だった場合、B土地80㎡、3階建物100㎡建売住宅の総額が39,800千円だとする。建物価格をいずれも17,000千円とすると、A土地の価格は30,000千円、単価826千円/坪、B土地の価格は22,800千円、単価942千円/坪となり、狭小宅地の土地単価は14%も割高となっている。
総額の相場が47,000千円であれば横浜市内であれば中級の住宅地域と言えます。この比較的環境の良い住宅地域で総額39,800千円の住宅は割安感から魅力のある物件に映るのでしょうか。この手の3階建て狭小住宅のミニ分譲が多く見られます。
けれど、将来、この狭小3階建住宅を売却する場合、狭小地であるため流通性が劣ることは覚悟しておく必要性があるのではないでしょうか。
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